1分間マネジャーの時間管理 (フェニックスシリーズ No. 8)

  • パンローリング (2013年2月16日発売)
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5

久しぶりにマネジメント本。
やっぱりこっちのほうが面白い。
時間管理とあるが、どちらかというと部下に任せるとは?
その一点についての説明が書いてあった。

出来ない人を引き上げるのは大変な労力を伴うが、
だからといって育てないと自分の時間が取れないし、
事業拡大もしない。

勝手に育てばいいといえばいいが、
言い方は悪いが生活が裕福になったがゆえに、
色んなことを決めてもらってきたメンバーが多い。
(要するに自分で考えて行動する人が減った)
責任を持って行動することが少なくなった人たちに対し、
どのようにして向き合い、育てていくかを学ぶのには良かった。

【勉強になったこと】
・タスク管理の心得
 ①タスクを明確する
  次の対応(タスク)を明確にするまで、
  上司と部下は話し合いを切り上げてはいけない。
 ②タスクの担当者を決める
  担当するのは現場のメンバーが適任。
  作業量にもよるが遠慮なくタスクを振ること。
 ③タスクに保険をかける
  担当するメンバーによって進め方を決める。
  パターン1:必ず上司の承認を得てから行動する
  パターン2:上司への報告は事後報告とする
  パターン2のほうが自主性が高いし、
  コミュニケーションの負荷も下がる。
  要は任せるというのはパターン2のことを指す。
  パターン1の場合は、「指示する」レベル
 ④定期的に進捗を確認する

・タスクを明確にすることのメリット
 ①目的意識が明確になる
 ②最初の一歩を踏み出しやすい
 ③タスクが細分化されることで進捗が測りやすい
 ④モチベーションが保ちやすい

・タスクを決めきれず検討を持ち越すときは、
 上司ではなく部下に検討中タスクを割り振る

・人間は他人のモノより自分のモノを優先する傾向にある
 だからタスク担当者を定義することは極めて重要。

・責任感を育てるには責任を与えるしかない

・究極的には部下に一任出来るようになるべき
 一任することにより、プロジェクトマネジメントではなく、
 プログラムマネジメントの領域に踏み出すことが出来る。
 要するに一任とは、タスクではなくプロジェクトそのもの、
 もしくはプロジェクトの一部を一括して任せること。
 任せた後のタスク検討は部下主体で行ってもらう。

・プロジェクトの一任が可能か判断するポイント
 ①そもそも力量が無い時点では一任は不可能
 ②自分のタスクを自分でコントロール出来ない
  (段取りを自分で定義できない)場合も一任は不可能
 ③必要な資源(時間、情報、予算、人手、支援、承認)を
  確保できない部下への一任も無理
 ④部下の提案してきたスケジュール、予算、内容に
  納得が出来ないうちは、一任出来ない
 ⑤部下に責任感がそもそも無い場合は一任出来ない

・企業人の3つの時間
 ①上司にあてる時間
 ②ルーティンワークにあてる時間
 ③自分にあてる時間(自由活動の時間、部下にあてる時間)
 上記のうち、③以外は削減することが難しい。
 ただし、③のうち削減してよいのは「部下にあてる時間」
「自由活動の時間」を削減するくらいであれば、
「部下にあてる時間」を削減するように努めること。
 そのためにも、部下に育ってもらう必要がある。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: マネジメント
感想投稿日 : 2014年10月6日
読了日 : 2014年10月6日
本棚登録日 : 2014年10月6日

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