企業小説というジャンルを切り開いた作品。戦後、勃興しつつあった自動車産業を舞台に、産業・スパイが描かれている。
日本にもかって(今もそうかも知れないが)ライバル会社の新製品を知るために、紙屑盗みから報告書を印刷している印刷所の買収、盗聴、女による誘惑、業界紙の煽動、脅迫と想像を越えた熾烈な産業争いを描いている。
「黒の試走車」のモデルはプリンス自動車といわれているが、プリンスは競争に敗れ日産自動車に吸収されてしまった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本ー文学
- 感想投稿日 : 2011年11月13日
- 読了日 : 2011年11月13日
- 本棚登録日 : 2011年11月13日
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