月とコーヒー (文芸書)

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本棚登録 : 567
レビュー : 38
著者 :
kazzu008さん 小説(純文学)   読み終わった 

この本は大人のための「絵の無い絵本」だ。

なかには24編の珠玉の短編が光り輝いていて、心の乾いた読者をやさしく迎えてくれる。

どの短編もまるで詩のような、すっきりとした文体ながら、一文字一文字を読みすすめるごとにあふれるばかりの情景が目の前に広がっていく。

1編ごとにかならず食べ物や飲み物が登場し、その描写が読者の胃袋を心地よく刺激する。

物語に登場するどのキャラクターもすぐに顔が思い浮かぶ。

この登場人物はあの人。そして、このキャラクターはあんな感じだ。

一つ一つの物語はあっという間に終わってしまうが、終わってから読者の心にはその続きが泉のように湧き出てくる。

まるで遠い昔、子供の頃にベッドの中で絵本を読んでもらった後、その続きをあれこれ想像しながら眠りについたあの時のように。

そして気づいたときにはもう眠っている・・・幸せな夢を見ながら・・・。


ちなみに、個人的に24編のなかでは、映写技師にサンドイッチを配達するという話の『映写技師の夕食』と地球に訪れた異星人の女の子に地球を案内するという話の『美しい星に還る人』がすきだなあ。

レビュー投稿日
2019年7月1日
読了日
2019年6月28日
本棚登録日
2019年7月1日
11
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『月とコーヒー (文芸書)』のレビューへのコメント

くるたんさん (2019年7月1日)

kazzu008さん♪

こんにちは(*´∇`*)
素晴らしいレビューです!!
そうそう、読み終えても続きが湧き出てきてそれが眠りに誘ってくれるんですよね♪
なかなか寝付けない私には素晴らしい眠り薬本でした(⁎˃ᴗ˂⁎)
そしてお気に入りの一編を見つけるのも楽しかったですね♪

kazzu008さん (2019年7月1日)

くるたんさん、こんにちは。
うれしいコメントありがとうございます!

くるたんさんがこの本をレビューしていて、本当に素敵だったので、ぜひ読みたいと思っていた本でした。

ほんと、良かったです。
あっという間に一つの話は終わってしまいますが、その続きが気になって仕方ないんですよね。
確かにあれこれ想像すると眠くなるっていうところも良かったです(笑)。
この本は、定期的に読み返したい本になりました!
ありがとうございました!

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