魚舟・獣舟 (光文社文庫)

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本棚登録 : 732
レビュー : 126
著者 :
kazzu008さん 小説(エンターテイメント)   読み終わった 

上田早夕里さんの短編集。ジャンルで言えばSFホラーということになるのかな。
やはり、表題の『魚舟・獣舟』と『くさびらの道』が良かった。
読後に感じる一抹の喪失感とちょっと背中が寒くなるような感じ。嫌いじゃない。

この短編集の全体の雰囲気として遺伝子操作された人間が普通に暮らし、アンドロイドが人間の代わりに危険な仕事をし、そのような中でも妖怪や異形の者が当たり前のように存在する。非常にダークな未来観でありながらも何となく古風な日本の雰囲気も醸し出している。映画『ブレード・ランナー』のような猥雑な感じでもなく、すべてがクリーンで管理された未来都市とまでは行かない。このどっちつかずなリアルな雰囲気、すごく好きですね。

上田早夕里さんの著書はかなり前に『火星ダーク・バラード』を読んだ記憶があるのだけれど全然覚えていない。本書の約半分を占める中編の『小鳥の墓』が『火星ダーク・バラード』の前章譚らしいのでいつかもう一度読んでみよう。
次は、『魚舟・獣舟』の世界観が引き継がれている『華竜の宮』をじっくり読んでみたい。

レビュー投稿日
2019年4月16日
読了日
2019年4月15日
本棚登録日
2019年4月11日
4
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