雨の降る日曜は幸福について考えよう

  • 幻冬舎 (2004年9月9日発売)
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感想 : 53
4

良書。
タイトルからして自己啓発的な内容かと思いきや、非常に現実的な経済論が淡々と述べられている。
「経済論」というと学術書のような印象になるから、「経済について著者が考えていること」と言い換えた方がより正確かも知れない。
(評価の★を一つ減らしているのは、僕が経済について詳しくないため、本書に書かれていることがどこまで正しいか分からないから、という理由)

出版されてからかなり時間は経っているけど(初版は2004年)、書かれているのは経済の基本的な考え方ばかりなので、あまり古さは感じない。
むしろ、ここに書かれてある予言めいたことが現実味を帯びてきているような気さえする。

「こうするべきだ」とか「この考えは間違っている」とか、そういう類の表現は一切出てこない。
本書で一貫しているのは「私はこう考えるけど、決めるのはあなたですよ?」という、問いかけの姿勢だ。

取り上げられているテーマは、簡単には決められないことばかり。
だから普段は目を背けてしまいがちだけど、だからこそ「考えるべきだ」と本書は言い聞かせてくる。
そして「決めるのはあなただ」と。

ちゃんと考えないとなぁ。自分で。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ
感想投稿日 : 2012年5月12日
読了日 : 2012年5月10日
本棚登録日 : 2012年5月12日

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