これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学

  • 早川書房 (2010年5月22日発売)
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正義について知りたくて読書。

日本だとあまり論じられることが少ないように感じる正義とは何か。
倫理、道徳など、人は何を根拠にして判断しているのかを考えさせてくれる。

歴史的にアメリカには階級は存在しないといわれる。しかし、人種差別、職業差別、出身差別、宗教差別などは公然と残っている。だからこそ正義、自由などを自己主張して議論する必要があるのだと感じる。日本にも当然ながら各種差別は存在するが、アメリカほどないためにこの手の議論はあまり必要とされていないのだと思う。

今、話題になっている大阪市職員に対する入れ墨調査も然り、どうして公務員だと入れ墨はだめのか。そもそも入れ墨の有無がどうして社会的な話題となるか。私たちは誰も明確な根拠は持っていない。

正義とまでいかなくても善悪の判断ができないと、生活すらままならないと思う。だからこそ、自分の中で根拠を持ち、善悪を破断する価値基準を持っている。歴史、文化、両親、接した人たちに影響されつつ価値基準を構築して日々の行動基準としている。

正義についてしっかりと考えたことはない。もっと勉強剃る必要があると感じる。どうしてこれを正義だと考えるのかという自分の正義を疑ってみる必要がある。そして、一度、自分の中の正義を崩して、本当に正義なのかを考えて見ることも大切だと思う。

カダフィ大佐を殺害したことは正義か。
殺人者へ死刑判決を下すことは正義か。
韓国で発見される人肉カプセルを服用することは正義に反するか。

人身売買。臓器売買。安楽死。売春。堕胎。不倫。同性愛。性転換。

難しい・・・・。

帯で紹介されている「ハーバード白熱教室」の動画を見つけたので、見て理解を深め、インプットを増やしたい。

読書時間:約1時間5分

本書はお借りしています。有り難うございます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 哲学
感想投稿日 : 2012年5月17日
読了日 : 2012年5月17日
本棚登録日 : 2012年5月17日

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コメント 1件

だいさんのコメント
2012/07/10

私は、少し異なった考えです。
正義の(判断)基準は、自分にある。
自由の国では、自己主張することが「正義」である。階級や差別は、他人が判断していることでは?

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