最近の議論は相手の意見を理解することなく、自説に終始し、論破することに力が注がれる事例が多い。そうした風潮の中で、著者はギリシャのソクラテス、プラトンの思考のあり方に立ち返り、議論の進め方として共通に理解できる基盤を組み立てつつ、相互の違いを建設的に紐解いていく手法としての対話力を取り上げている。感情論に流されることなく議論を理性的に進める上で、共有感覚を持つことの大切さを説く。ディベートは相手を論破する面が強調されやすいが、お互いの立場を入れ替えても実施することで、相互の視点を理解でき、議論が深まる指摘は納得感がある。
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- 感想投稿日 : 2017年8月8日
- 読了日 : 2017年8月8日
- 本棚登録日 : 2017年8月8日
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