さよなら! 僕らのソニー (文春新書 832)

著者 :
  • 文藝春秋 (2011年11月18日発売)
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面白かった!小さくても頭脳と技術の先鋭集団たることを目指していたソニーが、大きくなってダメになってしまった。その凋落の原因は、一言でいえば、「未来を切り開く技術」を失ったこと。
会社の規模がでかくなって、一つの失敗から受ける損失もでかくなると、守りに入る。時間もお金もかかる新しい技術開発よりも、いますぐお金になる既存領域の改善と新領域への進出。前者はコスト削減(リストラ、研究費カット、高品質削除と売れ筋商品(二番手商品)の大量販売・安売り、後者はソフトビジネス(映像・音楽)やちゃりんちゃりんビジネス(ソニー損保・ソニー銀行)の展開。でもこれって仕方ないことで、時代にあわせて会社も人もかわっていかざるを得ないんだと思う。
大事なことは、もう昔のソニーのままではいられなくなったということ。そして、次のソニーの進むべき道を探さなければいけないということ。アップルに負け、サムスン・LGに負けたソニーが次に進むべき道は、ほんとにもうエレクトロニクスではないのかもしれない。大変だな、、、ソニー。。。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 【教養】政治・経済
感想投稿日 : 2012年3月27日
読了日 : 2012年3月26日
本棚登録日 : 2012年3月15日

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