ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 下

4.50
  • (258)
  • (118)
  • (32)
  • (4)
  • (4)
本棚登録 : 871
レビュー : 148
制作 : ヘレンハルメ 美穂  岩澤 雅利 
kickarmさん  未設定  読み終わった 

I(私):「引き続き、ミカエル・ブルムクヴィストさんを迎え、下巻のレビューを行いたいと思います。」

M:(ミカエル)「よろしくお願いします。申し訳ありませんが、どうやら上巻に忘れ物をしたようだ。上巻のレビューは向こうですか?」

I:「いえ、上巻のレビューはこちらになります。http://booklog.jp/users/kickarm/archives/4152090480


M:「済みません。初めて下さい。」

I:「では。下巻では、PDAを手に入れたサランデルが、NET環境を泳ぎ始めます。そして味方となる公安警察が、“班”についての存在を知り調査を始めます。この時、あなた(ミカエル)は、現アムステルダム総領事であり、元政務次官のベッティル・K・ヤーネリドと面会している。その後、首相、法務大臣、公安警察との会合に招かれ、協力体制をとりました。」

M:「はい、お互いの利害が一致した珍しいケースです。」

I:「これを引き金とし、物語が加速度的に動きはじめます。」

I:「中盤ではエリカ・ベルジェの危機を知り、借りを返すため、拘置所へ送られる前のサランデルが得意技で軽く、時間的にはギリギリで解決します。この部分は爽快感が残ります。」

M:「サランベルにとっては、簡単なことです。但しPDAでの入力操作は面倒だったでしょう。キーボードが使えなくて残念です。」

I:「裁判の直前に、あなた(ミカエル)は命を狙われます。この時は味方の公安警察に救われましたね。」

M:「モニカの機転により、私(ミカエル)と公安警察が協力関係にあることは、公になりませんでした。」

I:「いよいよ、サランデルの裁判が始まる訳ですが、正直に言えばこの時、残りのページ数を考えてもまだ早いのでは?裁判で、この残りページを乗り切るのか?と不安になりました。」

M:「そんな心配は不要です。著者は巧みです。ミレニアム1においてもマルコムの件に決着が付き、物語が解決したと思わせて、ヴェンネルストレム裁判とハリエットを登場させて来ました。あの時、多くの読者が驚かれたと思いますよ。」

I:「ええ、そうでした。アニカ・ジャンニーニの裁判での反撃は、多くの読者が心震えたことでしょう。第1部から続くサランデルに掛けられた“見えない烙印”が消えた瞬間でした。」

I:「同時に“班”も逮捕され一気に終演に向かうと思わせます。」

I:「裁判の後、物語のスピード感、緊張感が一時的に緩みます。私としては、この裁判が終わった段階で、物語を終えても良かったかもしれないと思いました。ですが更にひと捻りありましたね。」

M:「ロナルド・ニーダーマンが残っています。」

I:「そうです。ミレニアム2において、ノアール(過度の暴力)の担い手として活躍した、ニーダーマンが最後に登場します。」

M:「私(ミカエル)が彼と対峙したのは一瞬でしたが、彼の事は思い出したくもありません。」

I:「ここでのサランデルは、以前の俊敏な彼女に戻りニーダーマンと戦いました。但し、その戦いの終わらせ方は彼女らしくない気がします。」

M:「いえ、今の彼女らしい方法です。結果的に、問題は無くなった。と言うことです。」

I:「ここで下巻のレビューは終わりですが、ひとつ気になる点があります。サランデルには妹が居ます。所々で存在をアピールするように、話しに出てきますが物語に絡んできません。これは著者の第4部への伏線では?」

M:「今となっては、分かりませんが、下巻の解説でも同様の意見があります。」

I:「また第4部は著者のパソコンに200ページ分の原稿があるとか。サランデルの手により、あなた(ミカエル)は既にこの原稿を手に入れているのでは?」

M:「その質問にはお答えできません。仮に私が入手しているとしても、雑誌「ミレニアム」に掲載することも出来ません。」


I:「私の仮説をひとつ聞いて頂きたい。これまで著者はジャーナリストである自分をモデルに、ミカエル・ヴルムクヴィストと言う人物を作ったと言われています。しかし、私の考えはそうではありません。ミカエル、あなたが著者であるスティーグ・ラーソンとなり、世界で2100万部と言う信じられないミリオンセラーを編み出したと考えます。」

M:「意味が分かりません。そういった思想は危険です。公安警察の標的となり、場合によっては精神病院へ送られる事になります。決して人に話してはいけません。」

I:「そうですか。自信があったのですが、残念です。」


I:「もうひとつ、オフレコであなた(ミカエル)への個人的な質問があります。」

M:「何でしょうか?」

I:「このミレニアム全3部を通し、あなたは実に奔放に性生活を楽しんでいらっしゃる。これは?」

M:「これは事実ではありません。著者が物語りのエッセンスとして演出したものです。私自信は欲求に正直なだけです。」

I:「それは、同じ意味では?」

M:「それがあなたに、何か関係がありますか?」

I:「いえ、少し羨ましいだけです。」

M:「・・・。」

※今回、興奮し過ぎてレビューが長くなったため、あえて仮想のインタビュー形式でレビューを書きました。不愉快に思われた方、済みません。

前作のレビューはこちらです。
【ミレニアム1 ドラゴンタトゥーの女】
http://booklog.jp/users/kickarm/archives/4152089830

【ミレニアム2 火と戯れる女】
http://booklog.jp/users/kickarm/archives/4152090197

レビュー投稿日
2011年10月31日
読了日
2011年10月28日
本棚登録日
2011年10月13日
0
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 下』のレビューをもっとみる

『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 下』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 下』にkickarmさんがつけたタグ

スティーグ・ラーソンの作品一覧

スティーグ・ラーソンの作品ランキング・新刊情報

ツイートする