贖罪 (ミステリ・フロンティア) (ミステリ・フロンティア 55)

著者 :
  • 東京創元社 (2009年6月12日発売)
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再読。東大生コンパ死亡事件で両親が一緒にいたサークルの人間に慰謝料を求めていた会見をみて、「償いなさい」だなと思いだした。どんな影響を受けるのか認識しているのだろうか。責めることは簡単だ。赦すこと、なぜできないのだろう。放置した?飲ませた?その前に自己責任はないのか?

空気のきれいな町に製作所ができて、都会から垢抜けた人たちが入ってくる。エミリ家族もその中にいた。
紗英、真紀、晶子、由佳とともにエミリが8月14日休み中の学校でバレーボールのパスをして遊んでいた。そこに現れた男性によってエミリが殺されてしまう。
犯人は見つからず、エミリの母に時効まで犯人を見つけなさい、償いなさい。それができなければ復讐すると言われた4人。4人の人生に強く影響していくエミリの母の言葉。心に傷を負った4人はそれぞれ男性を殺してしまう。エミリの母の復讐か。4人に何か罪があったのか。一番罪深い人はエミリの母じゃないか。

小説の中ではそうわかることなのに、なぜ現実では赦せないのか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 湊かなえ
感想投稿日 : 2015年7月26日
読了日 : 2015年7月26日
本棚登録日 : 2015年7月26日

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