20代後半、仕事の責任は重くなって、恋愛市場での自信のなさは加速して、親を鬱陶しいと思う一方守らなきゃみたいな気持ちを持ったりとか、まあどの年代でも同じように苦しんでると思うけどこの年代特有の憂鬱さや閉塞感に、共感で胸が苦しくなった。
主人公は母、母親は"支配する母親である自分"、三葉くんは姉、みんな少しの勇気やきっかけでひとつずつ何かを得て、引き換えに何かを諦めて、そうやって生きてくんだなと思った。最後は何かがキッパリ解決したわけじゃないんだけど、希望に向かっていくラストだった。主人公に用意されているような、明るい光がパァっと射す希望じゃなく、ぬるま湯の海に浸かっているような希望だ。
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- 感想投稿日 : 2018年1月7日
- 読了日 : 2018年1月7日
- 本棚登録日 : 2018年1月7日
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