1986年、中野区の中学生がいじめを苦に自殺をした。
そのいじめの中にはクラスメイトや教員が別れの色紙を書いた「葬式ごっこ」も含まれていた。
東京高裁はその8年間かけて、損害賠償請求を認めたが、明らかになったのは「自殺があった」という事実認定だけであった。
新聞記者である筆者は、なぜいじめが起きたかを追求すべく、大学4年生となったクラスメイトたちの話を聞き、その手記をまとめたのが本書だ。非常に細かくしっかり取材されているのが、分かる。
いまから25年前の話だが、いじめの本質は基本的には変わっていないと感じた。いじめは誰もが加害者であり被害者となる。いじめを助成するのは、いじめっ子ではなくて、しらけた傍観者であることは忘れちゃいけないだろう。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
37.教育
- 感想投稿日 : 2012年5月8日
- 読了日 : 2012年5月7日
- 本棚登録日 : 2012年5月6日
みんなの感想をみる