素晴らしきラジオ体操 (小学館文庫)

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本棚登録 : 84
レビュー : 14
著者 :
kikusaka-jessicaさん 趣味・教養   読み終わった 

一冊を通してずっと「ラジオ体操」である。
端から端までなのである。

しかし、軽快なラジオ体操のメロディーを摸倣するような軽妙な筆致によって語られるのは、一見笑ってしまうようなものであっても、その実かなり深いのであった。

「ラジオ体操」から見えてくる、昭和という時代。
そして、その時代のいかがわしさと、盲目的な直進性。

かつて神社で、公園で、校庭で、繰り返ししてきたラジオ体操――。
それがまさか、霊能力者と、天皇とつながるだなんて!


いとうせいこう氏による解説が、非常に良く本書の特徴をまとめている。
「愛しながら斬る。自己を高みに置かず、まさに対象とすれすれの共振を楽しみながら事実を切り分ける。いや、寸止めという技を使いながら、読者にとどめを任せる。」

「ラジオ体操」というバイアスで、「昭和」という時代を、まさにそのような手法によって読み解いた一冊であった。

レビュー投稿日
2012年5月29日
読了日
2012年5月29日
本棚登録日
2012年5月29日
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