閃光スクランブル (角川文庫)

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本棚登録 : 422
レビュー : 37
キーさん 小説   読み終わった 

『ピンクとグレー』(2012)に続く加藤シゲアキの小説第二作目で、2013年単行本を加筆修正した2015年の文庫版。
5人組女性人気アイドルグループ「MORSE(モールス)」の人気メンバーのアッキーこと亜希子。彼女のゴシップ写真を狙う巧。交わるはずのない二人の、心に傷を持った人生が交互に語られ、それがいつしか二人一緒の物語になっているという構成が美しい。
女性アイドルグループ・モールスは、言葉の響きだとモー娘。のようですが、MORSEの字面はどことなくNEWS的だし、アッキーとセンターのポジションを分け合うミズミンがゴシップ写真が元で脱退という出来事が冒頭で書かれていると、ゴシップ写真でメンバーが脱退、一番人気のメンバーが脱退という出来事も、やはりNEWSがちらつきますね。
メンバーに脱退されて心を病んでいく亜希子と加藤シゲアキ自身のイメージが重なり、あの加藤シゲアキもこんなに苦しんだのだろうか、という驚きと興味を覚えました。
それと同時に、NEWS的には本来憎むべき相手であるパパラッチを主人公に、優しい目線で書かれているのもちょっと驚きですよね。加藤シゲアキの男としての懐の深さと人間としての優しさを感じさせます。
なんとなく1984年のアメリカ映画『ストリート・オブ・ファイヤー』っぽさも感じるラストシーンも美しい。

レビュー投稿日
2018年8月6日
読了日
2018年8月6日
本棚登録日
2018年8月6日
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