今まで読んだ江戸時代の小説は、武士の役職(?)や俸禄等が、書かれており、奉行所、旗本、大名、等の業種的な物が多かった。
それと、下町を題材にした物など、沢山読んだつもりだったのだが、この本は、御掃除を役目とした組頭とその一団の活躍が書かれており、面白く読ませてもらった。
今の時代を反映しているように、ゴミ屋敷ではないが、「音羽殿の局御掃除の事」は、大奥の抵抗をどのように排除しつつ、知恵と配慮で、仕事を完了できるのか?とても興味深かった。
「象道中御掃除の事」は、武芸も達者でなのに、創意工夫で、それをかわしていく様は、なかなかの知恵者である。
「御殿向き 開かずの間御掃除の事 『亡魂あり』」は、綱吉が、天然痘で亡くなったのではなく、後継ぎ問題で、殺害されたので、亡霊になって出て来るとのうわさで、恐る恐る仕事を全うするのだが、一つのシミでも納得できない掃除集団の為す様が、仕事への執念を感じさせる。
又、続編が出たら読みたいと、思った本であった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年10月13日
- 読了日 : 2017年10月13日
- 本棚登録日 : 2017年10月13日
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