西郷どん! (前編) (角川文庫)

  • KADOKAWA (2020年12月24日発売)
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西郷隆盛について、余り知らない私が、最初にこの本を取った時、「西郷どん!」のフリガナが、「せごどん!」と、なっていて、その鹿児島の訛りに興味が、湧いた。

西郷隆盛の息子菊次郎が、京都市役所の市長へと赴任して、父の話を語る事ことから、始まる。

貧乏な下級武士の生まれでありながら、藩主 島津斉彬にゾッコン、ほれ込み忠誠を誓う。
又、時代の先取りを見つめていた斉彬に、尊敬の念を抱き、自分自身も、勉学で、世界ヘと、目を広げていくのだ。
篤姫の婚礼道具の調達も、隆盛が、采配して、事なき事に、・・・
酒も女も縁がなく、生真面目さだけ、そして、手にしなかった妻も、生娘のまま、実家ヘと、・・・・

自分の家も借金をしてまで、斉彬に心頭している。

水戸家の学問である水戸学、そして藤田東湖の国家論は、隆盛も、熱狂したが、最新の情報を得て、海防を学ぶにつけ、今、攘夷なるものが、出来るのか?と、・・・
そんな中、斉彬が、暁天・・・
隆盛は、殉死するつもりであった。

幕府を飛び越えて、天皇への密勅を受けた水戸藩は、老中達と相談してしまう。・・・・
安政の大獄へと、井伊直弼は、尊王攘夷派の反幕府勢力を処罰することへ。
悲観した隆盛は、月照と二人共に、心中へと、船をこぎ出すけど、生き残ったのは、隆盛だけ。

そして奄美島へ、飛ばされることになる。
208ページの奄美で、結ばれた菊次郎の母へ、隆盛が、「初めて、女と愛し愛される」・・・と、語っている。

先日10月26日、ホテルでの会見で、「私は、眞子さまを愛しています」と、言わしめた方を、この本を読みながら、さすが、アメリカ帰りは違う!と、書かれているように、その通りだと、納得してしまった。

奄美大島、徳之島、そして、沖永良部へ、流罪へ・・・
私の記憶では、奄美大島だけで、戻されたと、思っていたのだが、・・・・
愛加那が、「人というものは、サイコロの様・・・・いくつかサイコロを売ると、何万べんかに一度、信じられないような目が続けて出て来る。」という事は、深い。

しかし、隆盛の人格であろう。
どの土地ヘ行っても、人から好かれる好人物に描かれており、これから、後編ヘと続いている。

早速読まなくては・・・・と、思っている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年10月29日
読了日 : 2021年10月29日
本棚登録日 : 2021年10月29日

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