午後の曳航 (新潮文庫)

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本棚登録 : 1555
レビュー : 175
著者 :
けんさん 日本文学   読み終わった 

母親の裸体をのぞき穴から夜毎に見つめ続ける13歳って…… まずそこがおかしい!

のぞき穴から見える部屋。さらにその部屋の窓越しに見える海、聞こえる船の汽笛。それらが13歳にとっての世界の全てだ。母親が新しい恋人を部屋に連れ込んで以来、その少年の世界が崩れ始め……

一方、母親の恋人となった船乗りが船を捨て、陸に上がりそこで日常生活を営もうとすると、彼の世界もまた崩れ始める。

奇妙な二重構造を持った小説で、どう物語が転がっていくのか見当もつかなかったが、最後は少年と元船乗りの世界が奇妙な一致を見る。

この作品でも三島の変態ぶりが見事に発揮されている。女の汗と肉の匂いがむんむんして、匂いフェチの私にはもうたまりません! 官能小説より官能的。

かの松井秀喜が敬愛する小説家が三島だそうで、中でも一番のお気に入りがこの作品だそうだ。これって、「私は変態です!」って宣言しているようなものじゃないのか?

レビュー投稿日
2014年4月26日
読了日
2014年4月26日
本棚登録日
2014年4月25日
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