新しい卒業生の皆さんへ

著者 :
  • 青空文庫 (2003年9月23日発売)
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感想 : 4

この作品は、著者が当時の卒業生に対して送った祝電であると考えられる。書かれた年は、1948年4月である。つまり、戦後間もない時代に書かれた作品だ。
 著者は、身体の不調により「今日のこの会」に出席できないので、新たに卒業する女子生徒たちに向けてこの手紙を書いた。はじめに、「皆それぞれ、人生の通過点において、感じることがある。その中でも今日を生きる若い女性が1番痛切に感じていることは何か。」と問いかける。当時の「女性」というのは、「男は仕事、女は家庭」という位置づけであったため、専門学校や女学校を卒業しても、母と同じように、一生、家事をするだけの人生になることが目に見えていた。そのような現実と、もっと何かを学びたい心を胸に潜めている若い女性がいる現実があった。この作品は、若い女性の願いを叶えられない当時の、悩みの濁流から抜け出す勇気をくれる作品だ。
この作品を読んで、現代を生きる私たちにも言えることは、ものを考えることを止めてはいけないということだ。そうすれば、1人の人間として、自分のを未来を考えることが出来るだろう。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2019年10月14日
本棚登録日 : 2019年10月14日

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