ジェノサイド 上 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2013年12月25日発売)
4.18
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感想 : 565
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【感想】
かたや普通の日本の大学生。
かたや色んな戦線を経験する軍人。
一見何の関係もないようなこの2人が、どのように絡み合っていくのか。
まずはそこから目が離せなかった。

人類滅亡につながる感染が起こるのかと思いつつ、読み進めていくうちに物語はSFチックな局面に・・・
収束が気になりつつ、一気に上巻は読み終えました。


【あらすじ】
イラクで戦うアメリカ人傭兵と、日本で薬学を専攻する大学院生。
まったく無関係だった二人の運命が交錯する時、全世界を舞台にした大冒険の幕が開く。
アメリカの情報機関が察知した人類絶滅の危機とは何か。
そして合衆国大統領が発動させた機密作戦の行方は―人類の未来を賭けた戦いを、緻密なリアリティと圧倒的なスケールで描き切り、その衝撃的なストーリーで出版界を震撼させた超弩級エンタテインメント、堂々の文庫化!


【引用】
ジェノサイド
=大量殺戮


p57
・エボラ出血熱
人類が遭遇した中で最も危険な感染症。
ウイルスが体の中に入り、脳を含めた全ての細胞に取り付いて食い破る。
生きたまま、内臓や筋肉が溶かされた状態になる。
エボラウイルスの致死率は90%
病気の治療法はない。


p60
・第一次アフリカ大戦@コンゴ
死者の数は400万人、停戦協定は何度も破られ、今も戦闘終結の目処は立っていない。


p65
コンゴには、男たちの目を奪うような格好いい兵器は存在しない。
ピンポイント爆撃などの洗練された戦術もない。
大義もイデオロギーも愛国心もない。
あるのは一切の虚飾を取り去った、剥き出しの戦争だ。


p140
アフリカのピグミーといわれる狩猟民族。
森の中で暮らし、動物を狩ったり植物を集めたりして日々の糧を得る。
10歳までは普通の人と同じように成長するが、そこぇ体を大きくするのを止め、以後は子どもと同じ体格のまま一生を送る。


p288
ルーベンスの見たところ、社会生活の中に見られるあらゆる競争の原動力は、たった2つの欲望に還元されるようだった。
食欲と性欲だ。
他人よりも多く食べ、あるいは貯め込み、より魅力的な異性を獲得するために、人間は他者を貶め、蹴落とそうとする。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2018年5月7日
読了日 : 2018年5月7日
本棚登録日 : 2018年5月7日

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