リクル-トのDNA(ディ-エヌエ-): 起業家精神とは何か (角川oneテーマ21 A 61)

著者 :
  • 角川書店 (2007年3月1日発売)
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【感想】
この本だけを読めば、江副さんは素朴・凡庸で、普通の人なのかなと思ってしまうが、きっとそんな事はないだろう。
現在のリクルートの人材は、他の企業と比べても群を抜いている気がする。
本書だけを読めば謙虚で控えめな印象だが、この創業者が凡人であるわけがない!

やはり常に仕事に重心を置き、計画的かつひた向きに仕事をしない事には、真の成功などありえないのだろう。
真の成功を築きたければ、仕事に対して一心不乱にならないといけないんだなぁ。勿論、能力は必須だが。

題名の通り、リクルートのDNAについて少し触れることができた。
ここから何かを盗まないといけないね。


【内容まとめ】
1.「企業が収益を上げるには」
 ①質の高いサービスを提供する
 ②モノ、サービスをスピーディーに提供する
 ③コストを下げて顧客への価格を下げる

2.「ナンバーワン主義」同業者が出現すれば、それを歓迎する。
 同業間競争のない事業は、産業として認められない。

3.人がついてくることが大切だが、そのためにはまず自らを磨くこと。
 重要なことは、メンバーの誰よりも優れた仕事を熱心にしていて、それを継続すること。

4.時間の有効な使い方を模索すること。
 仕事は受付順ではなく大事なことを優先した方がいい。

5.失敗を恐れぬ勇気を持つこと。ピンチはチャンスでもある。
 また、部下の失敗に対しても寛容でなければならない。そこから学ぶことは多い。

6.話し上手であり、かつ聞き上手であること。
 相手が何を聞きたがっているかを知った上で、分かりやすく話すこと。

【引用】
p19
「武士は己を知る者のために死す。」
トップに自分の名前と能力を知られ、期待されていると社員が感じれば、自ずと仕事へのやる気は高まる。


p19
「経営の三原則」
1.社会への貢献
2.個人の尊重
3.商業的合理性の追求
→松下幸之助「利益を上げ税を納めるのが国家への貢献」


「企業が収益を上げるには」
1.質の高いサービスを提供する
2.モノ、サービスをスピーディーに提供する
3.コストを下げて顧客への価格を下げる


p23
・ナンバーワン主義
同業者が出現すれば、それを歓迎する。
同業間競争のない事業は、産業として認められない。
後発企業の良いところを真似することは恥ずかしいと思わず進んで受け入れ、協調的競争を行い、ナンバーワンで居続ける。


p40
・シャープ創業者 早川徳次
「他社が真似をするような商品を作れ」
先発メーカーは常に後から追いかけられているわけだから、すぐ次を考えなければならないし、勉強を怠ってはならない。
元祖だからとじっと構えておられず、さらにより優れたものを研究することになる。
真似をされることは結局は自分のところの発展に役立つ。


p70
・成功する起業家の20カ条
1.当然だが一人では大きな事業はなし得ない。
気力と体力のある若い人材を集め、目標を共有して事業を推進すること。

2.人がついてくることが大切だが、そのためにはまず自らを磨くこと。
必ずしもカリスマ的魅力がなくても、人がついてくるやり方を身につけることはできる。
重要なことは、メンバーの誰よりも優れた仕事を熱心にしていて、それを継続すること。

3.「企業は人なり」。
優れた経営者の条件は、メンバーの事をよく知り、誰にどの仕事をどのレベルまで要求するかである。

4.日本で初めての事業、創業者利益が得られる事業がいい。

5.変貌している産業社会の新しいニーズに応える事業なのかどうか。

6.多くの資本を要さない仕事から出発すること。

7.時間の有効な使い方を模索すること。
仕事は受付順ではなく大事なことを優先した方がいい。

8.失敗を恐れぬ勇気を持つこと。ピンチはチャンスでもある。
また、部下の失敗に対しても寛容でなければならない。そこから学ぶことは多い。

9.若くかつ就職しないで起業すること。
無知からくる無謀が人に出来ない事を成し遂げさせる。

10.学歴は関係ないが、知識とスキルは重要な鍵であり、必須条件である。

11.経営哲学を社員と共有すること。
理念なき経営者の元では、社員の心が一つにならない。

12.コミュニケーション能力を高めること。

13.話し上手であり、かつ聞き上手であること。
相手が何を聞きたがっているかを知った上で、分かりやすく話すこと。

14.倫理観のない起業家は、いずれ破綻する。

15.常に健康に留意する。健康をセルフコントロールする。

16.政治家と一定の距離を保つことも重要

17.自分の考えが正しいかどうかを決めるのは顧客。
顧客と常に接して顧客の声を常に聞かなければ成功しても長続きしない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 名作(再読の価値がある本)
感想投稿日 : 2018年7月5日
読了日 : 2018年7月5日
本棚登録日 : 2018年7月5日

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