丸谷才一編・花柳小説傑作選 (講談社文芸文庫)

  • 講談社 (2013年2月9日発売)
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感想 : 2
5

丸谷才一が最後に編纂したアンソロジー。花柳小説といっても幅広く、あまり花柳とは関係ない、バーのマダム、女給、私娼も含まれている。そのような花柳小説は明治以後の日本文学に多いが無視されている。日本文学史の再評価の為に編んだ、らしい。吉行淳之介は安定の面白さだが、初読みの作家が多かった。島村洋子、永井龍男、里見弴、永井荷風が面白かった。特に島村洋子「一九二一年・梅雨 稲葉正武」「一九四一年・春 稲葉正武」は衝撃的!永井荷風「妾宅」は和風『さかしま』の趣があり、里見弴「妻を買う経験」は読んで納得。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本文学
感想投稿日 : 2014年6月16日
読了日 : 2014年6月16日
本棚登録日 : 2014年6月16日

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