井上雄彦氏が巡った、円空が訪れた地。そこで出会う様々な仏たち。節目や立ち割れた部分をもそのまま活かし、木に宿っている御霊を浮かび上がらせたかのようなその姿。朴訥でありながら、真似の出来ない彫りには、円空の迷いの無い心の有り様が、そのまま宿っているかのようだ。そんな、仏たちを大切に守り、共に生きている土地の人々との交流。井上氏の胸に、円空の、民に向ける暖かい眼差しが、現代にも伝わっている事への喜びが満ちたのではないだろうか。掲載されている井上氏のデッサンも、円空のような慈愛に溢れていると感じられた
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- 感想投稿日 : 2017年4月1日
- 本棚登録日 : 2017年4月1日
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