- Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003750513
感想・レビュー・書評
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フランスの作家、ラルボーの短編集ですね。
十話の作品が紹介されています。
いずれも主人公は少年少女です。
ラルボーは子供たちの目を通して、大人社会や世の中の仕組み、伝統的な信仰、物語や詩などを問いかけているようです。人間にとってよりよいものは何かと。
ラルボーはそうした作風から作家に愛される作家だったそうです。
解説の堀江敏幸さんは語っています。「若いころの私が惹かれたのは、おそらくこの『深くはない」、もっと自在ななにかを求めるために、夏休みの宿題を雑文の注文に似た強制と受けとるような反抗心とストイシズムだったのだろう。しかもそれが、子どもたちを主人公にした小説集のなかに、ひっそりとではなく、堂々と組み込まれているのだ。」
ラルボーは軽い小説家を目指したそうですが、軽さのユマニスムの中に作家たちは魅力を感じたのではないでしょうか。
さまざまなテーマをまるで謎かけのように少年少女たちを通して語りかける物語ですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
すっごいフランスっぽいなあ、と思って。「フランスさ」って何なのかと、また考える。
「モーンパリー!」と昔再放送で見た映画のイメージがよぎる。ちょいと検索。コメディだった。映像パッケージのカトリーヌ・ドヌーブの青いセーターのおしゃれなことよ。
これを日本人がカツラ被って同じセーター着てもただの真似で終わり、フランスらしさの欠片も醸し出せないわけでして、確実に絶対に「フランスらしさ」は存在する。その正体はと言うと、街と文化を愛し誇りを持ってることだと思うな。なんだまた本の内容に触れないまま終わるぞ。 -
1169夜