フランス革命 (岩波現代文庫 学術 189)

著者 :
  • 岩波書店 (2007年12月14日発売)
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感想 : 4
5

良い意味で淡々と革命の原因・プロセス・結果が描かれる。
どうして「淡々と」と感じたのだろうと考えたとき、
そこに思想の描写がほとんど無いことに気が付いた。
ルソーの影響は、またシエイエスのパンフレットの影響は、
どこへ行ったのだろうと思った。だから人物の行動にも熱を感じない。
でも、たぶんそれは佐藤賢一に任せておけばいいことなんだろうと思う。
それより革命の原因として、
革命前の社会のひずみが頂点に達していたことをしっかり説明している。
簡単に言うと絶対王政による組織の支配の方法、また中間組織を通じた
支配の方法が時代と合わなくなってきたということ。
末尾に明治維新との比較についても記載があったが、
明治維新を革命と比すのにはなんとなく以前から抵抗がある。
維新には人権思想があったわけでもなく、
どちらかというと外圧の対処としての維新だと思うから。
だけど、社会や技術が行政組織や現行法律と乖離する際に起こりうるものが
革命や変革であるならば共通点は多いものだろうし、今を生きる者にとっても
極端な改革案が社会環境と社会制度の乖離から起こりうるものだということを
知らなければいけないのだと思う。

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感想投稿日 : 2013年8月16日
読了日 : 2013年8月16日
本棚登録日 : 2013年6月3日

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