大変貴重な体験談として読ませていただいた。しかし、インタビュアーが久田に徴兵忌避を徹底しなかったことを問いただし、久田が当時のできうる限りの忌避をしたと弁明めいたことを述べるくだりにはげんなりした。
インタビュー当時にとっては儀式みたいなものだろうか。いちいちこんなやりとりをしないと自らが戦後社会における平和勢力であることを示せなかったのだろうか。または、正当な憲法学者であることを名乗ることができなかったのだろうか。
同じような場所で同じような経験をした大岡昇平が、積極的には戦争に反対せず時勢にながされるがままに徴兵されたことについて、深く自責として捉え省みている姿勢とは何か違う気がする。真に戦争とたたかうとは、どのようなことだろうか。
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- 感想投稿日 : 2018年9月28日
- 読了日 : 2018年9月24日
- 本棚登録日 : 2018年9月24日
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