普通選挙制度が政党政治に与えた光と影が詳しく書かれている。戦前の政党は汚職や不正といったイメージが付きまとうが、実際の事例が多く描写されていて実感が持てた。
政党政治が潰えた理由の大きな要因のひとつに政治の劇場化やメディアの政党政治観を挙げており、今でも政党政治を続ける上で避けて通れない問題となっていることは考えさせられる。
政党政治には権力闘争の面があるのが当たり前であり、できるだけ寛容であるべきだという著者の意見には目から鱗が落ちた思いがした。政治においては最小悪を選択し続けることも大切な選択肢だと感じた。
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- 感想投稿日 : 2012年10月28日
- 読了日 : 2012年10月28日
- 本棚登録日 : 2012年10月28日
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