熱帯雨林の彼方へ

  • 新潮社 (2014年6月30日発売)
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本棚登録 : 74
感想 : 12
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凡作だと感じた。
未知のプラスチックの土地マタカンを中心に、世界各地から、衛星のごとくボール(が語り手)を従えた男、予言を運ぶ伝書鳩、巡礼で奇蹟を起こす少年、腕が三本の男、などなどなどなどが集まってくる。
筋立てを聞くと面白そうだし、奇想天外ではあるのだが、それらに脈絡がないというか、裏付けのない奇想だけをぽんぽんと放られているというか。
ラジオやテレビで一斉に拡散して有名人になる、という各個人の在り方も、薄っぺらい感じがした。
エコロジーにつながるテーマも、うーん。
が、最終章での急激な崩壊と仮借ない死の連鎖は、やや琴線に触れるものがあった。

ラテラメ文学に期待するものが、(「オスカー・ワオの……」といい、)若干ずれているのか。
手法がポップなのはいいが内容がポップだと肩透かしに感じるのか。
アヴァンギャルド小説はいいが単なるスラップスティックだと小説として弱いのか。
などなど考えた。
ネット上での好評を読むと、それぞれに納得はするのだが、実物を読んでみて血が沸き立つものが感じられない。
要は好みからずれているのかな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文学 海外 /南米
感想投稿日 : 2017年3月6日
読了日 : 2017年3月6日
本棚登録日 : 2014年7月9日

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