監督のキェシロフスキが語るように、暴力についての映画。前半、殺人の加害者であった主人公が、後半、暴力の被害者となる。クライマックスを肯定する人、殺人という暴力を根拠にクライマックスを肯定する人は、その瞬間に暴力の加害者に転化してしまう。暴力に反対しながらも、暴力を行使せざるを得ない矛盾に気付かない鈍感で恐ろしい人々が、現代にはたくさんいるように思う。無駄のない、とてもいい映画だと思う。
読書状況:未設定
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2007年10月6日
- 本棚登録日 : 2007年10月6日
みんなの感想をみる