鬼平犯科帳 決定版 (16) (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2017年8月4日発売)
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感想 : 14
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▼子供の頃に<中村吉右衛門×フジテレビ×京都松竹バージョン>の時代劇を、さほど熱心では無くても見ていたので、そのイメージがあって読みやすいという要素もきっと欠かせないでしょう。
 自分の中では鬼平さんは吉右衛門さんだし、木村忠吾さんは尾美としのりさんだし、五郎蔵は綿引勝彦さんだし、おまさは梶芽衣子さん。このあたりは鉄板になってしまっています。塗り替えられない(笑)。そういう方も、多いはずです。

▼文庫全24巻。とうとう16まで来ました。
ルパン三世シリーズのアニメみたいなもので、1話1話が厳密に言うと「オモシロかったのか?」と詰め寄られると実はそうでもない。んだけど、レギュラーキャラの活躍を安心して楽しめるというぬるま湯な読書の愉しみ。
 

▼収録内容

影法師 網虫のお吉 白根の万左衛門
火付け船頭 見張りの糸 霜夜

▼確かいくつかの話を跨いで、部下の同心・木村忠吾の結婚&新婚話があり、長寿シリーズならではの「サブキャラの成長」が愉しい。

▼「見張りの糸」は盗賊を監視する家のものが盗賊だったという、ありそうで無かった設定。これまた長寿シリーズならではの番外編的愉しさ。

▼「霜夜」。義母との葛藤で悩みぬいた若き日の平蔵を助けてくれた後輩が、今や落剝して再会するが…。平蔵の「過去剣友シリーズ」で、又四郎というゲストキャラが良く描けていて面白かったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2025年2月16日
読了日 : 2025年1月23日
本棚登録日 : 2025年1月23日

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