増補改訂 日本という国 (よりみちパン!セ)

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本棚登録 : 223
レビュー : 25
著者 :
koba-book2011さん 本:お楽しみ   読み終わった 

 小熊英二さんの「社会を変えるには」が面白かったので、何かまた読みたいな、と思っていました。だけど、どれもこれもあまりに分厚いのでちょっとなあ、と思っていたところで見つけた本。
 中学生くらいに向けて語りかける感じで、明治以降の日本史を非常にざっくり語っている。ルビも降っていて、読みやすさが前面に出ている。で、まあ、要は簡明に走り抜けている訳で、当然ながら荒いところとか物凄い省略とかあるんだけど、それでもって総花的ではなくできてるのは、作者に言いたいことというか、伝えたいことがちゃんとあるからでしょう。僕は好きです。
 近代国家としての成り立ちから、戦争とか対外関係が一応軸になっていたと思います。それらが全て日米安保とか沖縄とか自衛隊とか、アメリカとの関係とか、今現在の我々の暮らしというか、我々の税金の使われ方というか、というところに繋がっているんですよ、ということ。この本が書かれたとき以降、今の方が、9条とか軍事とかっていうのはなまなましいので、できることなら万人にこれも読んでもらいたい本ですね。
 テレビは、所詮ムードしか伝えないので。すべてのことに、少なくとも大事なことには、「なんで?」と、「誰がそれで得をするのか損をするのか」と、「以前はどうだったの?」と「他の人や国ではどうなってるの?」と、いう疑問を2重にも3重にも重ねていくことが大事だと思います。なんで9条を変えたいのか。変えると、日本が軍隊持てると、誰が得するのか。
 考えるきっかけになるのかも知れませんね。

 今は世間全般的に(政権から)右なので、まあ右というか、田舎町のヤンキー的な視野狭窄な保守お祭り景気回復至上主義ムードな気がするので(笑)、そういうムードから言うと、こういう本は左翼的と言われることになるんだろうなと思います。でも別に極めて冷静な歴史学習と考察に基づく意見の本だと思います。

 良かったら、大人も若者も皆様どうぞ。中学生向きで書かれていますが、コレ読んで「こんなの全部当たり前に知ってるよ。ガキ向きじゃん」と言える大人は100人に1人もいないと思いますので(笑)。

レビュー投稿日
2013年4月19日
読了日
2013年4月15日
本棚登録日
2013年4月15日
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