日本の歴史をよみなおす (全) (ちくま学芸文庫)

著者 :
  • 筑摩書房 (2005年7月6日発売)
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本棚登録 : 3741
感想 : 275
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正直、あまり読みやすい文章ではなかった。でも、内容はとても面白く、歴史という過去の事でさえも、立ち位置を変えて見つめてみると、まったく新しい世界が見えてくるということを実感した。

自分が子供の頃は、穢多・非人などという表現は差別用語として習った。当然ながら、子供の頃は、それは人を蔑む表現だと受け取り、子供同士のけんかの時には、相手をののしるときにも使ったりもした。
でも、それも史実のひもとき方によっては、まったく違う存在として浮かび上がる。
また、百姓という言葉から、日本人の大半がほぼ同じようなイメージを持つと思うが、それもまた、本書を読むと、違って見えてくる。

実際の所、著者自身の検証も執筆時点では途中であるので、終始歯切れの悪い表現になっているのだが、仮に間違いがあったとしても、こういう歴史の見方は、とても面白い。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史・文化系
感想投稿日 : 2014年8月5日
読了日 : 2014年8月4日
本棚登録日 : 2014年7月26日

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