スティーブ・ジョブズ I

  • 講談社 (2011年10月25日発売)
4.06
  • (700)
  • (781)
  • (421)
  • (62)
  • (11)
本棚登録 : 6957
感想 : 692
5

前後編通じて読んで、ジョブズのすごさは「こだわり」と「感性」にあると思った。そのうちこの第1巻は、「こだわり」を強く感じられる。
まず、最初の出てくる写真がすごい。1982年のジョブズの自宅の写真だが、家具がほとんどない、電気スタンドが1つある部屋でジョブズが座っている。解説は「ジョブズは完璧主義すぎて、家具がなかなか選べなかった」。これだけで、「どんだけ~」レベルだ。
話はアップルとピクサーの創業やビジネスよりの話だけでなく、ジョブズの子供時代から人間関係、家庭環境までくまなく描かれているが、正直言って、彼の強烈なこだわりは周囲を不幸にした面もあるだろう。遠慮の無い罵倒は社員を鼓舞するとともに、鬱にさせたことも多々あるはずだ。それはプライベートでもそうで、よくも悪くも絶大な影響力を持っていたのだと思う。
この本を読んで自分のこれまでを考えると、「こだわり」にはかなり欠ける正確だなぁと思った。さまざまな進路選択において、また、グループ行動における役割において、自分のこだわりということをそこまで発揮したことは少い。人生を楽しむ、という点においては、こだわらずとも楽しめるならそれにこしたことはないと思うが、メリハリをつけて「こだわり」にこだわってみる(笑)ことで、いいものができるのかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: その他
感想投稿日 : 2013年6月10日
読了日 : 2013年6月1日
本棚登録日 : 2013年5月30日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする