銀河鉄道の夜

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本棚登録 : 392
レビュー : 70
著者 :
コジコジさん 文学   読み終わった 

美しい。幻想的な世界観は、童話を超越し、思考的非現実の世界へ誘う。

この世界を思い描く宮沢賢治の想像力にはただただ驚嘆させられるが、人間の本質に関わる哲学的要素も多分に含まれている。例えば鉄道のなかでジョバンニが女の子と楽しそうにはしゃぐカンパネルラに嫉妬する姿は、いじらしいとともに人間心理の蘞味も巧みに描き出している。

そして、最後でカンパルネラの死を想起させられたときに気付くのだが、「銀河鉄道」は死者を運ぶ列車であり、宮沢賢治の宗教観を感じさせる。

宮沢賢治の作品は表面上持つ性質から童話として教科書に取り上げられることが多いが、むしろ大人になったが味わい深く楽しめるかもしれない。

レビュー投稿日
2016年5月31日
読了日
2016年5月31日
本棚登録日
2016年5月26日
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