慶應在学の6年間を描く、三部作の第2部。
国文への真摯な傾倒のあまり、困窮する実家に遠慮しながらも歌舞伎や義太夫に通わざるを得ない心情や、折口信夫との邂逅に加え、昭和初期の生活、世相や学生生活がしみじみと語られる。
作者も本書中に書いているが、当時の学生の教養の深さには驚かされる。
いかに国文専攻とはいえ、吾妻鏡を始めとする古典を純粋な愉しみとして読めるとは。
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- 感想投稿日 : 2015年3月19日
- 読了日 : 2015年3月19日
- 本棚登録日 : 2015年3月2日
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