山の上のお城にゆく途中、谷の真ん中に鬼の城がありました。鬼は窓から通る人を睨み付け、脅かします。
お城の王子ロジャーが鬼退治に出るも、小さくされて失敗。大砲を撃ち込んでも、投げ返される。もうだれも鬼の城の前を通れません。
小さなペニロイヤルは、「ぼくが鬼に引っ越してもらうように頼んでみる」と出かけます。おもちゃを持って、友達の所に出かけるみたいに鬼の城へ行きます。礼儀正しく、鬼の城を褒めます。鬼は喜んで城を案内しますが、こっそり、骨を隠している部屋を、箱に入った綺麗なわらに変えます。そして、ふと気がつけば、かわいらしい男の子が鬼のお面に羊の皮をかけています。(鬼のお面を隠していた?本当は鬼ではなく、魔法を使える子どもだったということかな)
二人で遊んでいるうちに、城の部屋はどんどん無くなり、いつしか、きれいなテント小屋で遊んでいるのでした。
鬼のお面も、鬼の城も、威嚇する声も、
王様たちからのけものにされて、怖がられて、攻撃されたからこそ作られたものだった・・・のでしょうか。
仲良くしてあげることで、心の中の鬼がいなくなる。
1957年発行!!・・・山中春雄のイラストも時代を感じる、ぴったりの絵。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
絵本
- 感想投稿日 : 2011年11月26日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2011年11月26日
みんなの感想をみる