ある青春 (白水uブックス)

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本棚登録 : 54
レビュー : 5
制作 : Patrick Modiano  野村 圭介 
日曜日さん 小説   読み終わった 

BBの本屋さんの定期点検で
ふと惹かれ購入した本。

フランスの作品って
割と内省的で少々理屈っぽいものが
多い気がする。
(参考文献は大挫折中のプルースト、
大好きなグルニエ、
憧れて噛り付いて読んでいるユルスナール、
かっこつけもあってのデュラス、サガン、
そしてこの間読んだシムノン、など)

それともフランス語が得意になり
翻訳してくれるようになりがち(?)な方の
好みの傾向?

今回のこの小説のストーリーは
ある30代半ばのルイとオディールの夫婦が
はじめて出会った二十歳の頃の物語。

兵役あがりのルイは、偶然出会った男ブロシエを頼り、
仕事を紹介してもらう予定だが、
実はブロシエはある目的からルイに目をつけていた…

一方のオディールは
歌手になりたいと言う夢を追いかけているが
なかなか思うように行かない。

通い詰めていたライブハウスでベリューヌと言う男に出会い、
道が開けるかと思ったが…

胡散臭く、良くないことなんだろうなと薄々思いながらも
とぼけて、気付かないふりをして、
その件に加担してしまう、
若さ故の自暴自棄と無防備が同居している感じ。

芸能の世界で成功したいと思うあまり才能の無い人が
体験しそうな事(やっぱりこんなことあるのかな)や、

誘惑に抵抗しないで自ずから飲まれていくところ。

復讐しているつもりが、
逆に自分をさらに傷つけていることってあるかもね。

お互いに楽しく笑って思い出せる時期では無さそうだけれど、
自分たち以外に頼るものの無い、
誰かの子供でも親でも無い頃の、特別な時代の話。

レビュー投稿日
2016年2月14日
読了日
2016年2月14日
本棚登録日
2016年2月14日
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