両足義足のスプリンターで、ロンドンオリンピック等で活躍し「ブレード・ランナー」との異名を持つオスカー・ピストリウス自伝の翻訳物。
義足アスリートである彼が健常者と同じ場所で戦うことが公平か不公平かについての議論は、考えていて本当に興味がつきないトピックだと思いました。
彼の主張、義足で走ることが自然なことであり、障害者スポーツとかパラリンピックという枠に押し込められることこそが差別なのだというのは、もっともだと思います。
でも、義足そのもののテクノロジー面での性能は今後、加速度的に進化していくだろうから、そうするとやっぱり義足は不公平になるんじゃないかなあというのが、個人的には思うところでありました。
そしてなぜこんな、自伝を読む限りでは人格的にも優れ多くの人に愛されている(ように見える)アスリートが殺人をおかしてしまったのか・・・。その事実がこの本に多少のうそくささを与えてしまっている。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2017年1月26日
- 読了日 : 2017年1月26日
- 本棚登録日 : 2017年1月18日
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