異国のおじさんを伴う (文春文庫 も 20-7)

著者 :
  • 文藝春秋 (2014年10月10日発売)
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本棚登録 : 382
感想 : 46
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森絵都の異国のおじさんを伴うを読みました。
向き合い方によって世界の印象はがらっと変わるというテーマの短編集でした。

「藤巻さんの道」という短編は物語の語り手の僕が有能な同僚の藤巻さんとつきあうという物語でした。
藤巻さんに道の写真だけで編まれた写真集を見せてどの写真が好きか聞いたところ、荒涼とした道の写真を選んだのでした。
なぜ、藤巻さんは花畑の道の写真ではなく、枯れ草と土が続いている道の写真を選んだのか...
真相があらわになった時に、僕が選んだ行動が印象的です。

一番気に入ったのは「桂川里香子、危機一髪」という短編でした。
お金持ちのじゃじゃ馬娘がそのまま大人になった里香子の、新幹線にまつわる危機一髪の物語が語られます。
世界の認識が変わった時に里香子がとった行動に笑い転げてしまいます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 最近読んだ本
感想投稿日 : 2017年9月8日
読了日 : 2017年9月8日
本棚登録日 : 2017年9月8日

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