新訳 紅楼夢 第7冊〈第101~120回〉

  • 岩波書店 (2014年3月26日発売)
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感想 : 4
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賈家の伯父・賈赦や本家の賈珍の逮捕により、一気に一族の没落が目立つ。その中で、宝玉はいつまでも子供っぽい性格。一方の薛宝釵は少女ぶりが姿を消し、若奥様になっているのが同じ人物と思えず、寂しい気がする。迎春、史湘雲らの不幸。煕鳳の失墜と失意の病死、妙玉の誘拐行方不明など、南陵十二釵の寂しい末路が源氏物語よりも平家物語の「盛者必衰の理」を思い出させる締めくくりである。ここでも汚職追及、資産差押えなどの法治国家の姿が見え隠れする。しかし第120話はあまりにも展開が早すぎて、情感が乏しく、読後の余韻に欠けるのが残念。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2014年8月22日
読了日 : 2014年8月18日
本棚登録日 : 2014年8月8日

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