モームの謎 (岩波現代文庫)

著者 :
  • 岩波書店 (2013年4月17日発売)
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本棚登録 : 53
感想 : 5
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60年代にはもっと存在が大きかった純文学大家のイメージだった人物。日本で絶大な人気があったとのこと。モームも日本を愛し、訪日時の日本文学者たちとの交流記録に詳しい。代表作の自伝的小説「人間の絆」の登場人物ミルドレッドのモデルは誰か?モームが同性愛者だったか?英国スパイだったのか?など興味深い。公の有名人であったのにここまで謎に包まれていたことが不思議である。文学者も身近で矮小な人物に感じてしまう。一方で日本人好みの人生の機微を感じさせる文学であったことが、いくつかの本[「雨」「赤毛」などの紹介を通して感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 海外文学
感想投稿日 : 2013年9月10日
読了日 : 2013年9月6日
本棚登録日 : 2013年9月4日

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