大地母神の時代: ヨーロッパからの発想 (角川選書 210)

著者 :
  • KADOKAWA (1991年3月1日発売)
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感想 : 2

公害で地球が破壊されている現状は近代欧州文明の負の部分との環境考古学者の主張。ギリシャ神話の不気味な怪物メデュースが古代においては信仰の対象だった!そして欧州の原点はギリシャではなく、トルコだった。和辻哲郎の風土論、梅棹忠夫の生態史観、梅原猛の文明論などの伝統にも著者の言及は詳しい。メデュースの首が落ちた時、救世観音の扉の開放されたとき、迷信に言われてきた天変地異は起こらなかったが、実は長い目で見たときに人類滅亡への道を歩んでいるのだ!というのが著者の主張か?そしてそれを食い止めるのが未だに近代化が不徹底であったためにアミニズムから開放されていない日本人の果たす役割ではないか、日本は通商国家で衰退していったカルタゴやヴェネツィアと違いモノづくりの文化がある国であり、単なるエコノミックアニマルではない!との主張は面白いが、あまりにも突飛過ぎた!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本文化・比較文化
感想投稿日 : 2014年5月19日
読了日 : 2014年5月19日
本棚登録日 : 2014年5月12日

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