最新・世界地図の読み方 (講談社現代新書 1464)

著者 :
  • 講談社 (1999年8月1日発売)
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本棚登録 : 95
感想 : 13

9年前に書かれた本ですが、GMなどビッグスリーの経営危機、米国一国支配の終焉予測など全く古さを感じさせないものでした。地図の見方を昔のメルカトールなどいろんな図法から始め、東を下にして日本を底においた場合の地図の面白さ、また現在の国境の意味、民族、海洋と環境、通信と交通、経済と金融などの観点から読むと以下に違ったものになるかを興味深く書いています。旧ユーゴの内戦については、セルビアが一方的に悪者にされているということで、1000年を超える各民族の歴史の詳細な説明、およびクロアチア、スロベニア独立に際しての西洋諸国の経済的な思惑による介入などにより、振り回されたという根深い背景と各国の勝手な都合というものを痛感しました。そのことが表面的にしか報道されていないことを日本人は知らないのが現実です。著者が大手前大学の12月6日講演会で講師を勤め、会うことになったために読んだものです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 地理
感想投稿日 : 2013年8月16日
読了日 : 2008年12月9日
本棚登録日 : 2013年8月16日

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