ホンのひととき 終わらない読書 (PHP文芸文庫)

著者 :
  • PHP研究所 (2017年9月8日発売)
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本棚登録 : 128
感想 : 6
3

読書好きで知られていた若い女優、そして脚本家になったという著者。彼女の子どもの頃からの本に親しんできた様子が本当に本を愛してきたのだということが身に染みて分かる文章だった。小説その中でも推理小説のウェイトが高いと感じたが、いずれも深い感性を具えていて、単なるミステリーとしてではなく、心の動きを捉えて自分自身を顧みているのだと感じた。彼女が本を何度でも読む、また難解な本も読むということを書いている中で、単に客体としての本を考えるのではなく、自分自身の心の状態を感じているということが良く分かるからだ。女優としては「学校」という映画の「江利子」役のことが書かれており、自身がその後脚本家になったことを彷彿とさせる逸話だと感じた。この人が薦める本は読んでみたいと感じるものが多かった。信田さよ子「さよなら、お母さん 墓守娘が決断する時」遠藤周作「砂の城」、児玉清「すべては今日から」、山口恵以子「月下上海」、伊集院静「星月夜」などである。本の選び方も新聞・雑誌の書評、口コミは私と共通点を感じるが、この作業が釣りに似ているという表現が愉快だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ
感想投稿日 : 2020年12月19日
読了日 : 2020年12月19日
本棚登録日 : 2020年12月16日

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