平安女学院大学の奇跡 小規模大学の生き残り大逆転戦略

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  • PHP研究所 (2016年12月20日発売)
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破綻寸前だった平安女学院を蘇らせた剛腕の秘訣。ジェネリック・スキルなどの教育に関する一般的な説明は迫力がなかったが、経営者として教授会の権限を理事会に移していったなどの説明、人事権を初めて教授会から奪った大学との説明は説得力がある。いかに大学経営が教授会をコントロールすることにかかっているかを思い知らされる。またこの著者自身の苦学から型破りの人生が迫力あり、この人にしてこの改革があったことを強く感じさせられた。この大学は今後も教学にするつもりはない!男女の教育学的な特性の違いということは初めて聞いた。「貴品女性を育てる」は私学だからこそ公言することが許されるのだろう。
サミュエル・スマイルズ「自助論」の言葉が引用されているのが印象に残った。正にPBLのことを言っている!「実際の仕事を学びながら人間性をみがき、克己心を養うことができれば、人は正しい規律を身につけ、自らの義務や仕事をうまくこなしていけるようになる。このような教育は書物からは学べず、学校の単純な授業からも得られない。」学生からの教育サービス改善要求を問題解決力を身につけさせるPBLの場にするとは凄過ぎる発想!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 教育問題
感想投稿日 : 2017年3月1日
読了日 : 2017年2月22日
本棚登録日 : 2017年3月1日

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