いつもユーモア(毒舌)に溢れた著者です。入試問題で引用される上位2位とのことも、メッセージ性から頷けます。10代のころにオーラがあった早熟な少年たちが「じぶんがどれほど賢く有能なのか」をショウオフすることに知的リソースを投じ、ある日気がつくと狷介で孤独な中年男になっているという一文には苦笑いです。また朝日ジャーナルの熱心な購読者の意識として読んでいるという無言のメッセージを発信するためだったということもその通りです。!「国家の品格」というベストセラーがいかに品格がない本であるか!本来的に外部評価が品格を決めるはずであるのに、自ら主張するという夜郎自大ぶりを批評する主張にも全く賛成でした。まことに痛快な本です。著者がユダヤ文化論の専門とは今回初めて知りましたが、なるほど旧約聖書の引用が多いはずでした。
読書状況:読み終わった
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評論
- 感想投稿日 : 2013年8月15日
- 読了日 : 2012年6月20日
- 本棚登録日 : 2013年8月15日
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