- 外国人記者が見た平成日本
- ヤン・デンマン
- ベストセラーズ / 2018年9月15日発売
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【感想】
多くのエッセイがまとめられたエッセイ集であるため、要約は割愛します。
400ページ以上ありますが、内容はユーモアに富み、スイスイと読み進められる。
著者のヤン・デンマンは実在するのか、しないのか。
著述内容から推測すると70代〜90代??のオランダ人特派員記者だと思われますが、その行動力や、物事に対する思考、時事への捉え方を考えると、おそらく実在はせず、ヤン・デンマンを演出する集団がヤン・デンマンを演じつつ、様々な意見を著述しているのではないか、と推察します。
書かれている内容は日本の経済、政治、文化(アングラも含め)、国際関係、教育などなど多岐にわたり、一概にこういう本、と書くのは困難。
ただ1つ1つのことに気付きが多く、外国記者や関係者との軽妙なやりとりに、今の日本のイメージ像がぼんやりと捉えられます。
この本を読んで、外国人から見た日本像と捉えるのは危険です。
なぜなら本当に著者が外国人なのかが分からないため。
ただ、著者含めて登場する記者たちや部下など(本当にいるのならば)の発言から得られる圧倒的な情報量とそれへの解釈は、今まで考えたことのない視点を与えてくれ、大きな刺激となります。
皮肉とユーモアに満ちた知識本(ただし全てが正しいものとは限りません)として、一読をお勧めします。
難点としては、あまりにも情報量が多いため、他の本と読み比べして検証し、自分の考えの糧とするには時間と体力を大きく割く必要があること。エッセイだから仕方ありませんが、1つ1つの事柄について出典元などを細かく記載してもらえると嬉しかった。ただし、出典の記載も膨大になるでしょうし、出典ではない個人の考えがほとんどであるため、出典元の記載があったとしても役立つかどうかは不明ですが。
物の見方が一辺倒になっているな、と感じたら読み返したい一冊です。
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