童話集 風の又三郎 他十八篇 (岩波文庫)

  • 岩波書店 (1967年7月16日発売)
3.67
  • (23)
  • (28)
  • (51)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 407
感想 : 37
5

 冒頭の『風の又三郎』と『セロ弾きのゴーシュ』は思ったより面白くなかったが、あまり知られていない作品の方に心引かれた。冒頭の2篇は有名すぎてバイアスのかかった読みになってしまっていたかも知れない。『なめとこ山の熊』は面白そうな題名とは裏腹に賢治の死生観がにじみでており、映画になった『グスコーブドリの伝記』も科学観や人生の哀感がよく表現されている。ずっと子供向けの作者として軽くみていた賢治だが、今回読んでやっとその良さがわかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年11月21日
読了日 : 2012年11月21日
本棚登録日 : 2012年11月3日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする