わかったつもり 読解力がつかない本当の原因 (光文社新書)

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本棚登録 : 1833
レビュー : 238
著者 :
korisu3964さん 読書   読み終わった 

何が何だかわからない文章を読んだ場合、我々の気持ちは安定してはいない。その場合、我々はわかろうと努力する。
怖いのは、わかったつもりになることだ。わかったつもりになると、それが不十分であろうと、間違っていようと一応、我々の気持ちは安定している。
安定しているのだから、この状態を壊すのは、難しい。

著者の西林克彦さんは教育学の教授。「わかる」ことに関する著書が数冊ある。
「まず 、自分は 『わかっている 』と思っているけれど 、 『わかったつもり 』の状態にあるのだ 、と明確に認識しておくことが必要です 」。
この認識は難しい。本書の素晴らしい点は、多数の教材を読者に与え、「わかったつもり」を実感させてくれる。まずは、「もしもし電話」という小学低学年の読むテキストで、不十分な「わかったつもり」が実感でき、「正倉院とシルクロード」というミスリードの罠、満載のテキストで間違った「わかったつもり」が実感できる。

「こうした 『わかったつもり 』の状態は 、壊すのにかなりの努力を要します 。それを実感していただければ 、本章の目的は果たせたかと思います 」とあるとおり、仕掛けの豊富な良書と思う。

個人的には、おっちょこちょいで、簡単に「わかったつもり」になる。やはり、「わかったつもり」は避けた方が良い。本そのものも、面白い。おすすめの★4つ。

レビュー投稿日
2016年1月14日
読了日
2016年1月14日
本棚登録日
2016年1月14日
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