ほんとうは、評伝「こどもの王国」を読みたかったのだが、近隣の図書館に所蔵がなく、こちらを読んだ。
ところが、写真の多い、たった120ページばかりのこの本が、あんがい読み応えがあった。
石井桃子本人のことばで語られる内容は濃かったし、原稿の写真や、農業をしていた宮城県鷺沢での暮らしなど、これまで私の目に触れなかったものを見ることができた。親しかった松岡享子や中川李枝子らによって語られる石井桃子も、
仕事に対しては妥協のないひとであったけれども、私生活ではどこか浮世離れしているところもあった、童女のような所もかいま見られ、私にとってあたらしい石井桃子が見えかくれする、嬉しい体験だった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
実際にあったこと、またはそれに基づいたもの
- 感想投稿日 : 2016年6月2日
- 読了日 : 2016年6月2日
- 本棚登録日 : 2016年6月2日
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