ダ・ヴィンチ・コード(上中下合本版) (角川文庫)

  • KADOKAWA (2014年4月25日発売)
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本棚登録 : 397
感想 : 17
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確かに本書が指摘するとおり、ダ•ヴィンチの<最後の晩餐>に描かれたヨハネは、彼が描く聖女たちと同じ顔立ちをしている。
男たちの群像の中にそっと女性の顔を忍び込ませる手法を、我々は日本の近代絵画で持っている。
青木繁の傑作<海の幸>だ。
<海の幸>では、赤銅色の漁師たちに混じって、こちらに視線を向ける色白の顔は、青木の恋人の似姿だ。
青木の絵が、<最後の晩餐>の影響を受けていると聞いたことはないが、青木繁は、<最後の晩餐>に触発されて、<海の幸>で実践したのではないか。

キリスト教にとって、マリア信仰は諸刃の刃だった。
だから、保護されつつも弾圧される運命にあった。
比較するのもどうかと思うが、「薔薇の名前」の奥深さには到底及ばない。
ということで、星二つ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2024年6月2日
読了日 : 2022年12月17日
本棚登録日 : 2022年12月17日

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